がんは原発と転移に分けられます。原発は最初にがんができた部位です。転移は原発からの浸潤、血管やリンパ管などをつうじてがん細胞が違う部位にがん巣(がん細胞の塊)を作ることです。術後に新たながん巣が見つかった場合は再発と言います。手術で肉眼的にがんをすべて摘出した後、再発した場合はすでに画像診断をしても分からないほど微小ながん細胞が転移していた可能性があります。早期と言われる状態で発見された場合でもがん細胞の種類によってはすでに転移している場合もあります。2010年4月に行われた第110回日本外科学会定期学術集会においても画期的な治療法や薬剤は発表されませんでした。
主治医から「がんと宣告された」「手術をすすめられた」「再発してしまい抗がん剤をすすめられた」など重大な決断をしなければならなくなったとき、心から信頼できる主治医がいれば別でしょうが、今の医療システムでは時間をかけて一人の患者さんに納得いくまで話をすることはやりたくても出来ないのが現状です。そこで自分のことを親身に考えてくれる他の信頼できる専門医にも、直接相談したいと思うのは当然のことでしょう。できれば時間をかけて納得いくまで話を聞いて、自分に合った最高の治療を受けたいと思うのは心情でしょう。
確かにがんの診断技術はハイテク化されたCT・MRIさらに内視鏡・超音波検査などの機器で画像診断技術が飛躍的に向上してきました。手術手技も拡大手術から腹腔鏡手術を始めとした縮小手術に向かっています。手術で用いる新式の器機の登場により手術時間も短くなり術後の合併症も少なくなりました。麻酔学の発展も寄与していることも忘れてはいけませんが。
また抗がん剤(化学療法)の面では抗がん剤の感受性テスト導入により以前よりも副作用も少なくなってきました。ヒトゲノム計画が完了してどの遺伝子が壊れてがんになった場合にはどの抗がん剤とのかけ合わせが最も有効であるかというデータを基にして、個々に最適な抗がん剤治療もできるようにもなってきました。もちろん抗がん剤治療には全てのがんに「効く」あるいは「有効」と「治る」はおおきな違いがある事や副作用も必ずあるものと考えてほしいものです。
放射線治療の分野でも限られた施設ですが、陽子線や重粒子線などの開発で放射線治療も発達してきました。従来の放射線治療では多分割照射や抗がん剤との併用で効果を上げています。さらに、今や画像診断器機との組み合わせでガンを多方向からミリ単位の精度で照射できるほど向上しました。これらの手術治療・抗がん剤治療・放射線治療の良いところを組みあわせて治療することを集学的治療といいます。医療業界では統計的な医療に基づいた実証(エビデンス)、オーダーメイド医療という言葉も流行語になっているくらいですから患者さんの体への負担が少なく効果も高い治療法が選択が出来るようになってきました。がん対策基本法も平成十九年四月から施行されました。
しかし残念ながら現代日本ではがんは二人に一人が罹り、昭和56年に脳卒中にかわり死因の第一位になりました。今後さらにがんによる死亡者がますます増加すると確実に予想され、がんは最も身近な病気になってきました。
以前なら平均寿命が延びて高齢化が進んだという言葉で説明がつきましたが、一部を除いて各部位のがんは若年層においても増加しています。先端医療とか新薬の開発で不治の病ではなくなってきたと言葉の上では確かにそうなのですが、現状は深刻です。診断・治療レベルが上がってきているのにもかかわらずがんは罹患率、死亡率ともに増加傾向にあります。
情報化時代が進み、患者さんや患者さんの家族が、がん治療の情報をインターネットで調べることが出来るようになって来ましたが、「がん」に関連するキーワードで検索しても膨大な検索結果が出てしまい、自分に適している治療法かどうかの判断は迷ってしまいます。限られた時間で回り道をしないでどれだけその情報をもとに最適な治療法を決めるにはいろいろな不安があると思いますし、主治医との関係もあります。最近ではセカンドオピニオンは国公立病院でも受けられる時代になってきました。当然その病状、進行度によって違いますが、その内容は現代医学の範囲からは出ていないのが現状だと思います。標準的な治療法の説明から始まり、どこどこの病院の先生はこの症例に関して治癒率が何%か、あるいはこの病院は年間手術件数が何例あるか、というようなデータを提示する場合が多いと思います。それは抗がん剤治療、放射線治療においてもほぼ同じです。またセカンドオピニオンを担当する医師が内科か外科か、或は他の診療科目かによっても違ってきます。自分が得意とする治療方法を進める場合もあるかと思います。稀に新薬の治験の対象にされることもあります。主治医とセカンドオピニオンの意見が大きく違った場合はどうするのか迷ってしまいます。それではサードオピニオンとなるのか。このようにがんの治療法を選択するには様々な悩みがあります。結局自分できめるのですが。
また最近がんで入院、治療している方の約8割の方(その内半数の方は主治医に報告していない)が何らかの代替療法、サプリメント等を使用しているというデータが報道されました。
早期がんといわれる時期に手術して切除、摘出して、標本を病理検査などをしてもその後100%転移、あるいは再発しないとも、するともいいきれないのです。その事は進行がんにもあてはまります。たとえばリンパ節を広範囲に郭清をする拡大手術をしておそらく転移すると思われた例でも再発、転移をしないで治癒した例も多々あります。
当然手術をした術者の手技の技量もあると思います。誰だってもし手術をすることになったらどこの世界でも同じですがその道の第一人者に執刀してほしいと思います。こういったケースでは手術が有効だったといえます。
しかし手術は成功したのにその後再発することもありそのことが、がん治療の難しさを改めてあらわしています。
きちんと患者さんに適したガン治療を行うためには、新しい医学知識、技術や医療情報が必要です。それを解決するためにには、医師や看護師などの現代医学と免疫治療も分かる専門家が一緒になって患者さんの治療を考える必要があると思います。
言うまでもなく、現代のガン治療の柱は、第一選択が手術、そして抗がん剤治療、放射線治療(日本には放射線治療施設が735カ所ありますが、放射線腫瘍認定医は約500人しかいません)です。
ところが多くの人が感じているように、この治療法はもはや早期がん、治るがん以外では限界に来ています。進行がんにおいては、どうしようもない状況がほとんど変わっていません。手術が出来ないほど広がったり、多発転移している場合は抗がん剤治療や放射線治療を選択することが多いのですが、進行度によってはその治療さえ選択できないこともあります。そして、そんな状態になった場合、闘病生活を送っている患者さん、懸命に患者さんの命を助けようと努力してい医師に対しては申し訳ないのですが極端な言い方をしたらすべてのガンではありませんが、ほとんどの場合それは少しばかり延命することを期待するに過ぎない現状は長年変わっていませ。
今の医療制度の問題もあるかも知れませんが
精神的なケアも完全とは言えません。しかし、がんの痛みに対する考え方は近年大きく変わりました。痛みに対するコントロールは向上しました。ペインクリニックなどが良い例です。
最近、免疫治療という言葉をよく聞くようになって来ました。今はその免疫治療法が注目されています。日本がん学会、日本がん治療学会、日本外科学会においても取り上げられてきています。がん治療の併用療法、術後の再発予防として免疫治療は普通になって来ました。
ガンの治療には、通常型治療と対局をなす非通常型治療があります。これは「ガンは全身病である」という前提に立って、身体全体の体質改善を図ることを目的とした免疫治療を中心とする治療です。非通常型治療には、メスも抗ガン剤も放射線もありません。免疫力を高める食事、免疫力を高めるものの考え方(プラス思考)免疫力を高める薬剤(まだ日本では保険で認可されていないものも含む)などをとり入れ強い免疫力でガンを排除するのが免疫治療です。免疫治療を中心に患者さんの病態、症状に合わせて患者さん自身の価値観や人生観などを十分に考慮し最適な治療法を患者さんの目線に立って情報を提供していきたいと思っております。
そんな方法でガンが本当に治るかという疑問も当然出てきますが、がんは末期でも治る病気です。とくにガンの治療方法は医師にとって意見がわかれる事もあります。手助けをしてくれる医師と治療法を自分で選んでください。主治医はあなたです。
決して手術、抗がん剤治療、放射線治療を否定するものではありません。しかし術後抗がん剤治療、放射線治療などをしなくても治癒する可能性もあるのですが、今の医療システムでは念の為の検査、治療が多いという事も事実です。
実際のガン治療の医療現場で活躍している外科医、内科医や免疫治療に携わっている医師そしてガン専門病院をはじめ多くの医療機関、医師の協力のもと最新の情報を提供したいと思っております。今話題になっている核酸活性タンパク複合体RT181がんワクチンをはじめ、最新のがん治療の現状を患者さんの目線に立って、情報発信させていきたいと思っております。